bono

「崖の上のbono」だと、なんかすげえ高いところから温暖化とか貧困とかについて説教を食らわされる。ひとしきり説教した後、bonoはおもむろにギターを取り出す。魂のロケンロールを一曲。熱狂するファン。勃起するbono。勢い余って、ファンのもとに飛び降りるbono。しかし、誰も受け止めようともせず、さっと十戒のように引いていく人波。地面に叩きつけられたbonoは「やはりもう地球しか愛せない」と叫びながら絶命する。
知らない人に説明すると、bonoとはアイルランド独特の製法で作られるおいしいチーズのことです。

熊谷

熊谷のことを考えると、とても笑ってしまう。
今こうしている時にでも熊谷のことを思い出すだけで、尻の穴で伊豆が独立するほど笑える。
熊谷は暑い。最高気温が日本一である。南じゃないのに。全然関東なのに。南の島にあるさっぱりした解放感、ヤシの木大食い選手権、ハリケーンに乗って出勤などのメリットを何も享受できずにただ暑いだけ。そのアンバランスさを押し付けられた不幸を考えると、血に塗れた井上陽水が湯豆腐を作るほど笑える。
そして、熊谷は寒い。暑いのに、寒い。最低気温が低い。繰り返すが、暑いのに、寒いのである。甘いのに、酸っぱい、そんな恋の味。辛いのに、しょっぱい、そんな青春の味。そして、高さ、速さ、うまさを兼ね備えたロシア人ストライカーがどうしても日本のこたつに馴染めずに日本を放浪していた頃、偶然たどり着いたのが熊谷。そこで暖かいもてなしを受け、精神的な安定を得たストライカーは必殺シュート「KUMAGAYA」を武器に、Jリーグ得点王となるのだった。そのロシア人の名前がワレナベニフタビッチで、秋茄子を嫁に突っ込むほど笑える。
さらに、熊谷は日本におけるソンブレロの聖地である。ソンブレロの出荷数は日本一、さらには世界でも有数のソンブレロの産地となっている。熊谷にはソンブレロ愛好者(通称ソンブレロ愛好者)が大挙押し寄せ、道端にはソンブレロ免許を取得するために必要な証明写真屋が軒を連ねている。また、ソンブレロ型にチーズを象ったソンブレロバーガーが大人気だ。その大通りからちょっと横に入った整備されてない路地では、子どもたちがはだしで草ソンブレロに興じている。みな、楽しそうだ。熊谷は2018年のワールドソンブレロ選手権の開催地として立候補している。決定すれば、日本では初の快挙となる。今日の活気に沸き、明日への期待に胸を膨らませるソンブレロ・熊谷。だが、その平和な日々が八年に及ぶソンブレロ戦争(通称ソロ戦争)のプロローグでしかないことは、あァっ、そこはナイスになるスイッチですから、あァっ!やめてくださぃぃ、ナイスになっちゃいますから、熊谷先輩!俺ナイスになっちゃいますからぁあ、あァっ!熊谷先輩!
かように、熊谷は不可思議な土地である。一説によると堅固な城壁に囲まれ、近付くものには発砲も辞さない城塞都市だとも噂されており、その真の姿を見たものはあァっ!そんなナイスになるスイッチを!連打しないで!連続でナイスになっちゃいますから、あァっ!熊谷先輩!俺、連続でナイスになっちゃいますから、あァっ!熊谷先輩!ヴィクトリアスマッシュ!

マッスル

「ママー、どうしてもマッスルミュージカルにいきたいのー。」
「いけません!」
「筋肉を楽器に見立て音を奏でようというその筋肉質なセンスを感じたいのー。」
「いけません!」
「筋肉によるストーリー仕立てのショーを筋肉的に堪能したいのー。」
「いけません!」
「盛りを過ぎたアスリートたちが必死でしがみつく様に人生の無常を噛み締めたいのー。」
「いけません!」
「元オリンピックメダリストという肩書きが実社会においてどれほど意味がないかを驚愕を持って受け止めたいのー。」
「いけません!」
「興味本位で来たカップルが顔を見合わせて力ない笑いをした後、この最低の状況からどうやってセックスまで持っていくか一部始終を見計りたいのー。」
「いけません!」
「プロデューサーに『何ゆえ筋肉か?』ということを小一時間問い詰めて、しどろもどろに返ってきた回答に『浅はかだね。』と一蹴したいのー。」
「いけません!」
「親に連れてこられた子供が困惑してるところに、『筋肉は世界を救う。』とこっそり耳打ちしてマッチョ路線の茨の道へと誘いたいのー。」
「いけません!」
「出演が終わったアスリートが息を切らせているところに、『ねえ、今幸せ?スポーツしてるときとどっちが充実してる?』と囁いて、在りし日の栄光を思い出させて枕を涙で濡らさせたいのー。」
「いけません!」
「出演者を一人ずつ殴り倒して、『立てよ、国民!』と呼びかけて叛乱を起こし、この国に筋肉独立地区を打ち立てたいのー。」
「いけません!」
「いきたいのー、どうしてもいきたいのー。」
「いけません!マッスルミュージカルなんてこの世にありません!」

驚愕

アゴなしゲンと俺物語』と『俺と悪魔のブルーズ』の作者が同じだということに驚愕。そして、それが今年一番驚愕したことだという俺の人生に更に驚愕。驚愕が続きすぎて、驚愕ゲージがマックスになったので、今から驚愕乱舞してきます。

二丁

二丁拳銃に対抗して二丁ライターという技を発明したが、いかんせん煙草が持てないのと、両手が塞がってしまうので急なライナー性の当たりなどへの対処が難しくなるという欠点がある。更に、握手を求められても握り返すことができず、フレンドリーな関係を求めてきたナイスガイは一転激怒、とデメリットが大きすぎる。また、消費MP(松方弘樹ポイント)も当然多くなるため、素人にはおすすめできない