風の谷のパウレタ

風が吹けば桶屋が儲かる

風が吹く



桶屋が儲かる

1.
風が吹く

風に乗って飛距離が伸びる

ぐんぐん伸びる

単なるレフトフライがホームランに

「まあそれも野球だ」ぽんと抑えの切り札の肩を叩く野村監督

ところで野村監督は大の桶好き

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2.
風が吹く

ほらを吹く「俺が本気になったらヤクザも一発だよ!」

向かいの席から強面が一人「なあ、誰を一発でのすって?」

やくざのこうげき。つうこんのいちげき。ほらふきはしんでしまった。

「殿!敵方から生首が送られてきました!」

届けられた桶をおそるおそる開ける立花道雪

「ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデーディア道雪ー♪」

歌う生首、沸き起こる拍手、道雪照れながら答える「ありがとう!みんな!」

「ほら、大将!早く吹き消して!」

渾身の力を込めて息を吹きかける道雪、あまりの風圧にばらばらになる桶

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3.
風が吹く

本当に吹いたのか?

いや、吹いていないかもしれない、現に今は吹いていない

ならば、吹いたと感じたのは間違いだったのだろうか?

しかし、私の髪は乱れ、コートははだけている

そう感じた私自身が存在しないのだろうか?

おお、神よ、教えたまえ!

私は存在してるだろうか?それとも全てが鯨の見た夢なのだろうか?

神「桶買うといいよ」

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4.
風が吹く

「馬鹿野郎、コートを着ろと言っただろ!」

鉄拳制裁

「親父にもぶたれたことないのに・・・」

「しかし、なんだこの悦びは・・・」

「やらないか?」

伝説の桶プレイが始まる

ピンクの桶屋が儲かる


5.
風が吹く

ティーショットがぶれる

まさかのOB

新春恒例大相撲どすこいチャリティゴルフ優勝戦線から脱落する貴闘力

腹いせに現役時代鳴らした張り手で次々と一緒に回っている元力士たちをなぎ倒す

朝潮

若島津

麒麟

大乃国

大至

千代の富士は倒せずに逆にKO

夢見た中で見たのは、力士の天国

食い物屋はすべてちゃんこ屋、まわしの着用義務が憲法に明記、まげをほどくのは重罪

狂喜する貴闘力

しかし、目が覚めた時彼は6畳一間のアパートで、全ては夢であったことを悟るのだった

時計を見ると、午前2時

いつ見ても、時計は午前2時

時計が狂っているのか自分が狂っているのか、

ひたすら悩んだ末に

貴闘力は時計を買いに行き、快適ライフを楽しんだ

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ん?