マリッチブルー

実家です。いつもどおり、犬に忘れられてます。

さて、今回帰ったのは幼馴染の結婚式でした。苦労してたやつだったんで、いい式だなあと思いました。一人ホンコン映画に出てきそうなすんごいヒゲをした悪役面の人がいて、いつジャッキー・チェンが現れて、テーブルの上の料理が台無しになるかとハラハラドキドキでした。うそ、ほんとはサモハン・キンポーがいつ来るか気にしてました。


おおむね、穏やかな式だったんですけど、一つ気になることが。子供連れの列席者のことです。特に地方の結婚式ともなると、家庭を持つ人が多いため、自然と子供の数も増えます。ご存知のとおり、子供は結構アナーキーな動きをします。新郎新婦の人生の晴れ舞台だということなんぞわかるはずもなく、ただ己の欲望のままに動き回り続けています。今日も俺の足の間をおもちゃの電車が走り抜けていきました。まあ、しょうがないんですよね。これも結婚式の一つの背景ですから。俺は「ボーイ、今日が何の日か知ってるかい?」と言いながら人差し指を左右に振って諭そうとしましたが、完全に無視され、恥ずかしさのあまり酒におぼれました。


しかし、子供のわがままにも限度があります。今日いた4人の子ども連れは半端じゃありませんでした。披露宴に先立って教会式が行われたのですが、そこで見たのはフランス革命直後を思わせる自由の万国博覧会でした。


状況としては
長男とおぼしき一人が持ってるおもちゃで椅子を殴りつけ始める→父親が右手で頭をなぐりつける
次男が走り回り始める→母親が右手でえりをつかむ、それでも走ろうとする次男
長女が歌を歌いはじめる→母親が左手で口をふさぐ
三男が寝て椅子から落ちそうになる→父親が左手で支える
というものでした。


しかも、長男は殴りつけられても延々とおもちゃをたたきつ
け、次男は走り回ろうとして頭をぶつけて泣き始め、それにつられて長女、三男もなぜか泣く、という地獄絵図。周りから「すごい」「無法地帯」「自由学園」「逆噴射大家族」というささやき声の中、両親が冷や汗をかきながら首根っこをつかんで全員退場までの3分間は、確かに自由の意味を考えさせられました。すげえな、田舎の結婚式。

あ、新婦さんは六女でした。
そういう家系なのかしら。