まじで強い

いや、ほんと、まじであのチームは強い。ほんっとすごい。まず何がすごいって、走る。とにかく走る。ほんと走ってばっかり。歩かない。ずっと走ってる。ほんと、歩かない。みんな走ってる。ハーフタイムも走ってるし、試合の後も走ってる。いや、こんだけ走ってたら辛いんじゃないかなーって思うんだけど、やっぱり走る。止まらない。こっちがもういいんじゃないかなーと思っても、まだ走る。ボールそっちのけ。とにかく走る。歩いたことない。止まりそうだなーっと思うと、また走り出す。いや、ほんと見てると、止まるかなーって思うときに走り出す。超走る。あんまり速くはないけど走る。歩いたほうが速いくらいだけど走る。ときどき歩いてんのかなーって思うんだけど、やっぱり走ってる。走りすぎてスタジアムから出ちゃう。そのまま高速道路逆走。まじ無法。超愚連隊。
そんで、これは当たり前なんだけど、赤が似合う。すごい似合う。ワンポイントでもいいし、ジャケットで着てもいいんだけど、とにかくぴったりくる。給水は大抵赤ワインか赤錆びた水。シュートもやっぱり赤を基調としたシュートを打つ。パスは赤味を帯びたパスする。好きな銅山は赤尾銅山だし、ガチガチの左翼でアカ。センターサークルで内ゲバゴールポストソ連の旗。キーパーはカストロ議長。でもユニフォームは白。でも赤っぽくも見える。解説の人も「あー、やっぱ赤って目がちかちかしますねー。」って勘違いするくらい赤が似合う。まじで赤い。超レッド。
で、次なんだけど、やっぱ、足が長い。いやー、もうほんっと長い。最初長すぎてごぼうかと思ったくらい長い。解説の人も「あー、これはごぼうによるゴールですねー。」って言うくらい長い。カメラでアップで撮ってると、足かごぼうかわかんない。まずわかんない。でもちょっと引き気味になってくるとだんだん足かなー、ごぼうかなーって思ってきて、ちょうど足とごぼうで半々くらいになるくらいの距離があって、俺はそのときまでは「ごぼうなんじゃないの?」と思ってるんだけど、その距離からは「やっぱ、足かもしんない」と思っちゃう。でも、それはひっかけでやっぱりごぼう。解説の人が「あー、ひっかけごぼうでしたねー。」って言うくらいごぼう。超ごぼう
そんで最後はあんまり気付かないんだけど、やっぱみんな親切。ごみとか落ちてたら絶対拾うし、吸殻のポイ捨てなんか絶対にしない。おばあちゃんがゴールを横切ろうとすると3人くらいで背負うし、そのままスタジアム一周して、ゴミ箱に放り込む。審判の汗も拭いてあげるし、ごぼうの皮はたわしで剥くし、剥いたごぼうが駅までの道がわからなかったら手を引いて連れてく。解説の人も「あー、舘ひろしよりも親切ですねー」って言うくらい親切。たまに親切が過ぎて怒鳴られちゃうくらい。それでも笑顔を崩さないくらい親切。針に糸が通らなかったら糸通し貸してあげるし、ちょっと寒かったらマフラーも巻いてくれる。犬は見かけるたびに殴り倒す。まじ親切。