ヘディング

今日ヘディングの練習してたんだけど、どうしてもうまくいかないので、ヘディングの名手であるべかこ師匠に聞きにいったら、いつもどおりほうれん草漬けの毎日を送っているようで話にならなかった。しかし、ことヘディングのことに関しては我と自分をダブルで忘れてしまうべかこ師匠は健在。「ヘィディングはな!腰だ!腰!」と相変わらず妙な場所に小さな「イ」を入れる発音でまくし立ててきた。唾が顔にかかって腹が立ったので、至近距離から矢を撃とうと構えた。「おいおいおいおい、殺すぃ気かぃよ!殺すぃ気なのかよ、スカイブルー!」となおのことまくし立ててきたので、素直に矢を放った。矢は至近距離にも関わらず、放物線を描いてべかこ師匠の額に突き刺さり、そのまま貫通して船上の扇を射抜いた。「あたぁーーーりぃーーーー!」ロンドンブーツ3号ことベッキーが高々と扇を掲げた。俺は続けざまにベッキーを射抜いた。「おいおいおいおい、射抜ぃくのかよ!アベィベィかよ!」幸いにも矢が貫通したので、べかこ師匠は死ななかったようだ。その後、我々はヘディング談義に花を咲かせ、「ヘディングするとも自由は死せず」というテーゼを毛筆でしたため、今回のサミットは平和裏に幕を閉じることとなった。ロンドンブーツ3号ことベッキーが「ボイン姫」と呼ばれて渤海を席巻するのはこの数年後である。