持っててよかった

「ふっはっはっはっはっは、いいザマだな田中!」
「くっ…。」
「年貢の納め時というものだよ。覚悟するがいい。」
■説明しよう!年貢とは江戸時代に税金の代わりに米を幕府に納入したことである!
「ふっ。それはどうかな?覚悟するのは貴様のほうだ、酒井。」
「な、なんだと?」
■説明しよう!ここで「なんだと」の前に「な、」を入れているのは動揺していることを示す小説的な記号であり、決して酒井にどもりがあるわけではないのである!そして、酒井の好物はとんかつである!
「いい気になっているようだが、後ろを見てみろ。」
「・・・!?」
■説明しよう!ここで「・・・!?」となっているのもレトリックであり、酒井が実際に言葉を発しているわけではないのである!そして、酒井の妹は現在嫁ぎ先の愛媛みかん農家で幸せに暮らしているのである!
「ふふふ、後ろを取ったわよ、酒井。
「はっはっは、一人だと思って油断したな!」
「おまえは坂口!」
■説明しよう!ここでいうイケメン俳優坂口憲二ではなく、その父親であるプロレスラー坂口征二でもない!なにしろ、言葉でわかるとおり女であり、フルネームは坂口智子27歳、職業は暗殺者(手取り24万、社保完備)である!そして、酒井は大学時代の彼女を追って東京から福井に住居を移したのだが、1ヶ月であっという間に振られて東京にトンボ帰りしたという苦い過去を持っているのである!
「形勢逆転だな、酒井。」
「さあ、覚悟しなさい。」
「ふっふっふ、それはどうかな、田中。お前の方こそ後ろを見るがいい。」
「なにぃ!?」
■説明しよう!説明することは特にない!そして、酒井は昨今の年金問題については、人間なんだからミスすることもあるよね、と寛容な態度を見せるのが常である!
「よーお、油断したんじゃないのか、田中さんよお。」
「くっ・・・。」
「再度逆転のようだな、田中。」
「死んでもらおうじゃないの、田中さぁーん。」
■説明しよう!ここで新たに登場した男の名前は明らかにされていないが、それは特に出す必要がないと判断されたためである!その一事からも、この男の今後の行く末が容易に想像できようというものである!せっかくだるっぽいキャラの設定をしたのに、台無し!そして、酒井は一時期真剣にタイへの移住を考えたことがあるのである!主に性的な意味で!
「それはどうかしら、お二人さん?首が曲がるんなら上を見てみなさい!」
「!?」
「これは、アンクリオラピスト!?こんなものを手に入れていたのか、お前らは!」
■説明しよう!アンクリオラピストとは新兵器である!その内容についてはあまり考えておらず、とにかく一瞬でどかーんとばきーんと相手を倒せてしまうのである!ちゅどーんと!そして、酒井は一時期カオス理論を研究していたが、その研究結果として「イタリアでパスタの消費量が増えるとアラスカで桶屋が儲かる」という仮説を発表したところ、カオス学会から追放になったのである!
「ナイスだ、智子ちゃん!」
「さあ、覚悟しなさい!」
「うわー、やめろーーー!!」
どかーん、ばきーん、ちゅどーん、だんびらそーど。
「ぎゃふーーーーん!!!」
■説明しよう!ここで「ぎゃふん」という擬音が発せられてるが、通常人間がそういう言葉を発する可能性は万に一つもないのである!「○○だぎゃ、ふーん。」という名古屋弁の可能性は否定できないが、それにしてもあわせ技一本と言うしかない!そして、死んでしまった酒井が来世において転生したのはイカフライである!
「終わった・・・!」
「今回も危なかったわね!」
「助かったよ、智子!」
「ふふふ、愛してるわ!」
「じゃあ、この後は愛し合おうじゃないか!」
「強く抱いて!」
■説明しよう!映画としては大体ここでエンドロールということになるのであるが、現実にはそんなことはない!田中と智子の間で道具を駆使しした濃厚なセックスが展開されることは間違いがないのである!しかし、田中は智子の胸の小ささ(A+)に若干不満に思っており、智子のほうは執拗にアナルを責める田中の手を払いのけるのにうんざりしているという次第である!人生とはうまくいかないものですな!そして、酒井が残した辞世の句は「旅立ちに もって行くのは PSP」であり、現代っ子気質満載である!もってけねーよ!

Fin