地獄のスモラレク

「懐から凶器をとりだして」という文章を打っていたら「懐から狂気を取り出して」という変換をされた。


おお、なんと詩的なんだ。火曜サスペンス劇場船越英一郎断崖でザッパァーンだった文章が、いきなりアメリカンニューシネマ日常の隙間に蠢くオシャレで無表情な気違い ver 岸部一徳へと変貌を遂げてしまったではないか。


というか、俺はなんでそんな文章を打ったんだ思い出せない思い出せない思い出せない私は誰だ私は誰だ私は誰だお前は俺だお前は誰だお前は誰だ(昨今のサイコサスペンス風に)


ちなみに「人間交差点」を変換したら「人間考査点」という人間力を偏差値化した抑圧された近未来社会の姿がシニカルに浮かび上がってくるではないか(たぶん星新一がもう書いてる)。


私は他の思いついた語も変換することにした。


桃の天然水」→「腿の天然吸い」
一年に一度秋田県奥知和村で開かれる「腿祭」の目玉。村の若人の腿を吸い、豊作と健康を祈る。しかし近年では過疎化により、その存続が危ぶまれており、一部からは「天然じゃない古い腿でもよくね?」という意見も。


「君の瞳に乾杯」→「気味の瞳にカンパ」
依存傾向のとても強い丸の内OL瞳ちゃん(24歳)はその時々でいつも何かに影響を受けている。鬱気味であったり、最近給湯室でちょっと浮き気味であったり、フォークが抜け気味でボールが真ん中に集まり気味。そんな瞳ちゃんに僕らはカンパ気味(5170円)。


「この穀潰しが!」→「この獄潰しが!」
冴えない無駄飯くらいが、あっというまに獄破りの天才鍵師に返信。返信してどうする。鍵師との心温まるメール交換を経て、復活するろくでなし、そして死んだ妻への愛情に再び気付かされる鍵師。ろくでなし役に永瀬正敏、鍵師役に小林念二、わあうっとうしい配役!


言葉遊びで暮れて行く休日の夕暮れ。